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弱視のクリエイター、トニー・R・ベガ氏が日本縦断の新たな挑戦へ — 2026年はタンデム自転車で東北を縦断

ニュース

過去の挑戦:3年間で1,400kmを単独徒歩で踏破

トニー・R・ベガ氏は、18歳で遺伝性視神経症により視力の大部分を失いましたが、語学教師や雑誌編集長など、様々な分野で活動してきました。

「ブラインド・ジャパン・プロジェクト」の最初の取り組みとして、2023年に「東海道チャレンジ」、2024年に「宮島チャレンジ」、2025年に「九州チャレンジ」を単独徒歩で達成しました。これら3つの挑戦の総距離は約1,400kmに及びます。

ベガ氏の徒歩による旅は、1日目の目標地点に到達後、公共交通機関で宿泊地に移動し、翌日に前日の終了地点に戻ってから再び歩き始めるという行程で進められました。視覚障害があるため、看板などの情報収集が難しく、移動に想定以上の時間がかかることもありましたが、一日の移動距離は必要に応じて調整されました。

日本橋のたもとで笑顔の男性

厳島神社の大鳥居の前で笑顔の男性

フェリーのデッキで桜島を背景に笑顔の男性

新たな挑戦:青森から東京へタンデム自転車、ハワイから出雲へ徒歩旅

2025年の九州チャレンジで単独徒歩による日本縦断プロジェクトは完結しました。2026年には、ブラインド・ジャパン・プロジェクトの次の取り組みとして、以下の2つの挑戦が予定されています。

  1. 東北チャレンジ: 10月中旬から約2週間をかけ、本州最北端の大間岬から東京まで約1,000kmをタンデム自転車で走破します。
  2. ハワイ–出雲徒歩旅: 11月上旬から約2週間をかけ、ハワイの出雲大社からホノルル空港までを徒歩で移動し、空路で羽田空港へ。東北チャレンジ実施後、日本の出雲大社(島根県出雲市)まで、過去に歩いた区間を除く約200kmを徒歩で目指します。

ベガ氏は、これらの挑戦を通じて、障害の有無にかかわらず何かに挑戦しようとする人々の背中を押したいと考えています。視覚障害を持つ人が日本を旅できたなら、自分にもできるかもしれない、やれる方法があるかもしれないと思ってもらうこと。そして、視覚障害を持つ人々には、自らのハンディキャップを乗り越えて一歩を踏み出すきっかけを提供することを目指しています。

ベガ氏からのコメントでは、「視力をほとんど失った頃の自分がこれを見たら、きっと『そんなの無理だ』と思うはず。でも、だからこそ――『無理じゃない』と証明したいんです」と語られています。一連のプロジェクトを通じて、視覚障害に関する認識向上、視覚障害者が直面する困難と乗り越え方に関する理解の向上、人々が自身に挑戦する気持ちの後押し、そして日本の人々の優しさや公共交通網について世界に発信することを目指しています。

ポッドキャストのロゴが入ったキャップを被り笑顔の男性

トニー・R・ベガ氏 略歴

ハワイ在住のコンテンツクリエイターで、日本をテーマにしたメディア事業「JapanKyo」の創設者。記事執筆、動画制作、ポッドキャスト制作など幅広く活動しています。また、ハワイ視覚障害者協会(Hawaii Association of the Blind)理事の一員として、視覚障害者・弱視者の権利向上と啓発活動にも積極的に取り組んでいます。

2003年にレーベル遺伝性視神経症(LHON)により視力の大部分を失い、弱視状態となります。その後、関西外国語大学への留学、JETプログラム参加者として兵庫県神戸市で英語指導、神戸市立盲学校での勤務などを経験。ハワイ大学マノア校大学院で日本語言語学の修士号を取得し、日本文化・語学雑誌『Wasabi Magazine』の編集長も務めました。現在は「アニメ言語学者」として、日本・日本語・アニメをテーマにしたポッドキャストやYouTube動画を制作しています。

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