脱炭素化支援機構がAZNICSへ支援決定および出資
株式会社脱炭素化支援機構(JICN)は、株式会社AZNICSの資金調達に対し、30百万円の支援を決定し、出資を実行しました。この出資は、AZNICSが推進する事業のモニタリングを通じて、温室効果ガス(GHG)削減に向けた取り組みを確認していく予定です。
AZNICSの事業概要と技術
AZNICSは、東京大学生産技術研究所で開発されたデジタルゲートドライバ技術の社会実装を目指して設立されたスタートアップです。主な事業内容は、パワー半導体を制御する集積回路(IC)であるデジタルゲートドライバICの開発と販売です。
AZNICSは、パワーエレクトロニクスメーカーに対し、性能やコストの観点から自由にパワー半導体を選択できる柔軟性を提供します。さらに、短期間での開発で熱やノイズを抑制し、スイッチングを高速化することで、パワー半導体の性能を最大限に引き出す価値を提供することを目指しています。
デジタルゲートドライバの役割
パワー半導体は、高電圧・大電流を高速でON/OFFするスイッチング動作により電力変換を行うデバイスであり、自然由来エネルギー発電装置、電気自動車、家電、データセンターなど、カーボンニュートラルに不可欠な用途で広く利用されています。ゲートドライバは、このパワー半導体を適切なタイミングと速度で駆動させるための回路であり、異常発熱、エネルギー損失、誤作動を防ぎます。特にデジタルゲートドライバは、きめ細かなデジタル制御を可能にします。
政策的意義と期待される効果
温室効果ガス排出削減への貢献
AZNICSが保有する「デジタルゲートドライバ集積回路設計技術」は、単一のゲート波形ではなく、多様なゲート波形を生成可能な集積回路チップを備えています。これにより、製品ごとに最適なゲート波形を生成し、パワー半導体におけるエネルギー損失を実機で約50%低減することが実証されています。この技術の社会実装により、パワー半導体のエネルギー損失が改善され、温室効果ガス排出量の削減に貢献することが期待されます。
経済と環境の好循環
デジタルゲートドライバを通じたパワー半導体の効率改善技術は、まだ商用化が進んでいない分野です。AZNICSの技術普及は、新技術・新ビジネスモデルの確立に寄与し、グローバル展開を行うエレクトロニクスメーカーへの導入を通じて、日本発の技術が海外へ展開されることも期待されます。

JICNは今後も、多様なステークホルダーと連携し、脱炭素に資する事業への資金供給、ノウハウや情報、人材の普及・輩出を通じて、豊かで持続可能な未来づくりに貢献していく方針です。
関連情報
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株式会社AZNICSウェブサイト: https://aznics.co.jp/
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株式会社脱炭素化支援機構ウェブサイト: https://www.jicn.co.jp



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