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ストラテジックキャピタル、京阪神ビルディングへ株主提案を実施 — 政策保有株主からの自己株式取得を要求

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提案の概要

提案株主が京阪神ビルに対して行った議題は、「特定の株主からの自己株式取得の件」です。京阪神ビルが政策保有株主による自社株式の保有を解消し、コーポレート・ガバナンスの改善を図ることを目的として、政策保有株主から普通株式を自己株式として取得することを提案しています。

自己株式取得の相手方として、銀泉株式会社、株式会社三井住友銀行、株式会社きんでん、鹿島建設株式会社など、計34社が挙げられています。

株主提案の背景にある問題点

提案株主は、以下の4つの問題点を背景に株主提案に至ったと説明しています。

1. 株主価値の毀損の継続

京阪神ビルは、不動産賃貸業を主な収益源としていますが、このビジネスモデルは安定した収益を生みやすい一方で、上場企業に求められる高いリターンを継続的に生み出しにくいと指摘されています。多額の不動産を抱えることで資本効率が低い状態が続き、その結果、京阪神ビルの株式は市場から本来の価値を十分に評価されていないとされています。提案株主は、京阪神ビルには本来1,454億円の価値があるにもかかわらず、現在の経営方針では923億円の評価に留まっており、37%ものディスカウント評価を受けていると考えています。これは、経営陣が資本効率の向上を怠り、株主価値を毀損し続けている結果とされています。

2. 資本効率改善に向けた経営改革の遅延

京阪神ビルの経営陣は、資本効率を改善するための資産回転に消極的であると指摘されています。不動産業界の他社が保有不動産の売却や流動化を通じて資本効率の向上に積極的に取り組む中、京阪神ビルは資産保有型のビジネスモデルからの転換を先送りし、資本効率改善への取り組みが他社と比較して遅れている状況です。この経営陣の対応の遅さが、企業価値向上を妨げる一因となっているとされています。

3. 政策保有株主の存在による経営規律の低下の懸念

京阪神ビルの株主構成において、2025年3月期有価証券報告書によると、発行済株式総数(自己株式を除く)の40%以上を政策保有株主が占めています。このような状況では、一般株主による経営陣への規律が低下し、株主価値を毀損しかねない経営判断が是正されずに看過されるおそれがあるとされています。

4. 「売らせない圧力」の懸念

2020年3月期以降、京阪神ビル株式を政策保有株式として開示した全21社のうち、過去5年間で株式を売却したのは1社のみです。例えば、鹿島建設株式会社は、取引金額が大きいと推測される他社株式を売却する一方で、京阪神ビル株式は売却しておらず、その対応は不解とされています。金融庁が2025年4月1日付で公表した有価証券報告書レビューでは、発行会社が政策保有株主に対し、株式を売却させないよう圧力をかけている事例が報告されており、京阪神ビルにおいても同様の「売らせない圧力」の問題が生じていないかが懸念されています。

各提案に関する詳細な説明は、以下の特集サイトで確認できます。
京阪神ビルディング株式会社への株主提案に関する特集サイト

株式会社ストラテジックキャピタルは、会社経営陣との対話や株主の権利行使などを通じて、企業・株主価値の向上を目指すとしています。

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