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国内初のトークン化預金によるセキュリティトークン決済の実発行検証が完了

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国内初のトークン化預金によるセキュリティトークン決済の実発行検証が完了

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株式会社SBI証券、大和証券株式会社、株式会社SBI新生銀行、株式会社BOOSTRY、大阪デジタルエクスチェンジ株式会社、株式会社ディーカレットDCPの6社は、トークン化預金DCJPYを活用したセキュリティトークン(ST)のDVP決済の実発行検証を完了したことを2026年4月24日に発表しました。この取り組みは、STの二次流通市場の発展を目指し、2025年12月26日付で協業を開始したプロジェクトの一環として行われました。

本プロジェクトの背景

2020年の国内初のデジタル債発行以降、国内のST市場は商品性の多様化と取扱金融機関の拡大が進んでいます。しかし、ブロックチェーン上でのSTの受け渡しが即座に行われる一方で、資金決済は銀行振込で実施されているため、決済リスクの管理強化と事務負担の軽減が課題とされていました。今後のST市場の拡大を見据え、デジタル通貨を活用したDVP決済方式の標準化と早期実用化が期待されています。

本プロジェクトでは、BOOSTRYとディーカレットDCPのシステム連携による新たな決済スキームを、SBI証券と大和証券間のST売買取引で実証しました。これにより、決済リスクと事務負担を低減するDVP決済をST二次流通市場の決済方法として実証し、ST市場のさらなる拡大に貢献することを目指しています。

本プロジェクトの概要

本プロジェクトの実証スコープは、STの二次流通時におけるDCJPYを利用したDVP決済です。BOOSTRYが開発を主導するブロックチェーン「ibet for Fin」をプラットフォームとして発行・管理されるSTと、ディーカレットDCPのプラットフォームを通じてSBI新生銀行が発行するDCJPYが実証過程で利用されました。

DCJPYネットワークを活用した証券取引の決済フロー図

トークン化預金について

デジタル通貨は、分散型台帳技術によって記録・管理・移転される通貨的特徴を持つ資産の総称です。この技術により、決済にプログラマビリティが付与され、証券決済のDVP化や決済業務の効率化、決済リスク削減、事務負担軽減が見込まれています。本プロジェクトで決済手段として利用されたDCJPYは、ディーカレットDCPが提供するプラットフォーム上で、SBI新生銀行の預金とトークンを紐づけたトークン化預金です。銀行預金と紐づけられたトークン化預金は、価値の安定性や会計処理方式など一般的な預金の性質を有しており、ST決済における有力な選択肢と考えられています。

実施結果

2026年3月、ディーカレットDCPが発行したデジタル社債とSBI新生銀行が取り扱うDCJPYを用いて、ST二次流通時のエスクロー型DVP決済の検証が実施されました。具体的には、ディーカレットDCPが発行したST社債について、大和証券からSBI証券への売却(二次取引)およびSBI証券から大和証券への売却(三次取引)を対象に、ibet for FinとディーカレットDCPのDCJPYネットワークを連携させ、一連の証券・資金決済オペレーションが確認されました。

その結果、国内初となる、STとデジタル通貨を実発行した上でのSTとのDVP決済の検証が完了し、両取引において関係者間で想定した業務フローを実行できることが確認されました。これにより、デジタル通貨を活用したSTのDVP決済の実現可能性と、商用化に向けた実務上の課題が具体的に把握できました。

商用化に向けた課題

商用化に向けた主な課題として、ibet for FinとDCJPYネットワークのデータ連携・決済照合・指図処理のさらなる自動化、UI/UXの改善が挙げられています。また、証券会社や銀行の既存システム、市場インフラとの接続、会計・資金管理・権限管理を含む業務運用の整備も課題とされています。今回の実証により、DVP決済の実現可能性に加え、商用導入に向けて優先的に取り組むべき論点が抽出されました。

今後の方向性

今後、各社の状況や市場動向を踏まえつつ、まずは限られた参加者によるスモールスタートを目指し、証券会社間のDVP取引および資金清算業務の効率化に資する運用モデルの具体化が進められる予定です。その過程で、関係者間の協議を通じて、システム連携、運用ルール、契約・役割分担などが段階的に整理され、実務に耐えうる要件が明確化されます。中長期的には、参加主体の拡大や既存市場インフラとの接続、標準化に向けた条件整備を見据え、より汎用性の高い決済基盤の実装を目指す方針です。

各社のコメント

  • SBI証券: STセカンダリ取引でのデジタル通貨活用テストの成功は、取引・決済の信頼性および高度化に寄与すると考えており、今後の実運用を見据えた課題解決と次フェーズに向けたインフラ構築に貢献していくとしています。

  • 大和証券: セキュリティトークン市場の健全な発展には決済インフラの構築が不可欠であり、本取り組みは業界全体の発展に資する価値ある検証であると評価しています。

  • SBI新生銀行: DCJPYを活用したSTのDVP決済の実証への参加を通じて、その有用性と商用化に向けた課題を確認できたとし、分散型台帳技術を活用した金融サービスの発展・活性化に貢献していくとしています。

  • BOOSTRY: 本取り組みはSTの取引高度化に重要であり、DVP決済の標準化につながる大きな成果を生んだと考えており、ST市場の信頼性・利便性向上に貢献していくとしています。

  • 大阪デジタルエクスチェンジ: PTSにおけるセキュリティトークン取引の決済での利用を視野に本実証に参画し、DVP決済導入による市場取引の信頼性向上に期待を寄せています。

  • ディーカレットDCP: 各業界の関係者との座組でST二次流通時のエスクロー型DVP決済に関する業務・システムフローの検証を完了した成果は、今後の業界発展へ道筋をつける大きな一歩であるとし、早期の実用化を目指していくとしています。

用語解説

  • セキュリティトークン(ST): ブロックチェーン技術で発行・管理されるデジタル化された有価証券です。

  • DVP決済: Delivery Versus Paymentの略。証券の引渡しと代金の支払いを相互に条件を付け、一方が行われない限り他方も行われないようにする決済方式です。

  • ibet for Fin: STの発行と流通に特化したコンソーシアム型のブロックチェーンプラットフォームです。

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