認証試験の自動化と効率化
これまでHybrid eCall認証試験は、通信方式の切り替えや多段階の試験シーケンス設定が煩雑であり、作業者の熟練度に依存しやすいという課題がありました。このため、開発および認証業務において大きな負担となっていました。今回開発された自動試験機能は、ワンボタン操作で複雑な規格試験を一括実行できるため、試験時間の大幅削減を実現します。また、専門知識を持たない作業者でも同一条件で確実に試験を実施できるため、試験品質の均一化にも寄与します。この測定ソリューションは、車載システムの開発、検証、認証までの一連のプロセスの効率化を支援します。
業界初の認証取得と高い信頼性
この測定ソリューションは、電子機器認証試験分野をリードするcetecom advanced社による評価のもと、「Hybrid eCall」の認証規格「EN 18052:2025」の認証を業界で初めて取得しています。2026年1月時点でのアンリツの調査によると、Hybrid eCallに対応した緊急通報センターを模擬するPSAPシミュレータにおいて業界初となるものです。認証試験機関や自動車ベンダーでの採用実績を有し、業界をリードする測定ソリューションとして高い信頼性を確立しています。

Hybrid eCallが求められる背景
eCallは、自動車の衝突など緊急時に、車両から自動で救助を要請するシステムです。車載センサーが事故を検知すると、車載システム(IVS)は位置情報や車両情報を緊急通報センター(PSAP: Public Safety Answering Point)に送信し、オペレーターが受信情報をもとに迅速な救助活動を展開します。
従来のeCallは2G/3Gを利用していましたが、近年は4Gを活用したNG eCall(Next Generation eCall)が普及しつつあります。NG eCallは従来よりも高速かつ安定した通信が可能で、事故現場の映像送信などの高度な機能にも対応可能です。EUでは2026年1月1日からNG eCallが義務化され、自動車メーカーの対応が求められています。
一方で、4G網が整備されていない地域では従来型eCallが引き続き必要となります。このため、NG eCallと従来型eCallを状況に応じて切り替えるHybrid eCall技術が注目されています。Hybrid eCallに対応することで、地域を問わず確実に緊急通報サービスを提供できるため、自動車メーカーの対応が必要となっています。
製品概要と主な特長
この測定ソリューションは、Hybrid eCall対応車載システム(IVS)の開発に必要なPSAPシミュレータです。構成は以下の通りです。
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シグナリングテスタ MD8475B
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eCallソフトウェア
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NG eCallソフトウェアオプション
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Hybrid eCallソフトウェアオプション
主な特長は以下の通りです。
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MD8475B 1台でHybrid eCallの規格試験を実行可能
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複数ソフトウェアを使い分けることなく、複雑なHybrid eCall試験を一括で自動化し、効率的な評価を実現
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SRVCC(Single Radio Voice Call Continuity)に対応し、LTEネットワーク上で提供されるVoLTE (Voice over LTE) 通話を、2Gや3Gネットワークにシームレスに切り替え可能
アンリツは、自動車メーカー各社によるHybrid eCall対応デバイスの開発および認証取得を強力に支援し、安全・安心なモビリティ社会の実現に貢献してまいります。
関連情報
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eCall/NG eCallに関するアンリツの取り組み詳細: https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/solutions/automotive/ecall
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アンリツの製品・ソリューション紹介ページ: https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/solutions
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アンリツコーポレートサイト: https://www.anritsu.com/ja-JP
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アンリツ公式Facebook: https://www.facebook.com/AnritsuTandM



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